2013年03月23日

オカマ板前と春樹カフェ(41/49)

「僕のうちに来る?」
 足が動かなくなり、きゅっと体が縮むような気がする。
「狭いし散らかってるし、人を呼べる部屋じゃないんだけど。また君の機嫌を損ねて、逃げられたら辛いから」
「そんな駄々っ子みたいに言わないでください」
 いや、どう見ても駄々っ子だろう。と自分でも思ったし、周平さんだってそう感じているはずだ。顔を見ると、優しく微笑んでいた。
 私鉄の、急行の停まらない小さな駅から十五分歩いた所に、周平さんの住んでいるアパートはあった。ドアを開けると、玄関先まで本が積み上がっている。


posted by 柳屋文芸堂 at 00:24| 【中編小説】オカマ板前と春樹カフェ | 更新情報をチェックする
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