2013年03月23日

オカマ板前と春樹カフェ(44/49)

「暖まる方法が大学時代と変わらないのが情けないなぁ」
「え?」
 お尻を軽く持ち上げられ、布団の中に引っ張り込まれた。
「あの、あたし」
「経験ないのかな」
 それで嫌われるのか好かれるのか分からず不安だったけど、嘘をついても仕方ないのでうなずいた。
「服を着たまま抱き合ってようか。それでもあったかいよ」
 あたしは周平さんの目をじっと見つめ、首を横に振る。
「そうだよね」
 背中に冷たいてのひらが入って来て、骨の上を、肩から腰までじっくりなぞってゆく。あたしは周平さんにキスをした。唇を何度も触れ合わせ、体を熱くしながらお互いの服を脱がせる。二人とも裸になった時、布団の中はあたたかく湿って温室みたいだった。
「痛いことするんですか」
「いや、もっと単純で子どもっぽいことをしよう」
posted by 柳屋文芸堂 at 00:22| 【中編小説】オカマ板前と春樹カフェ | 更新情報をチェックする
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