2010年06月01日

ど素人南イタリア旅行記(その9)

3−7、南イタリア旅行7日目(6月1日) ローマ
 
 7:00起床。
「体がポカポカして気持ち良いよ」
 Dちゃんは私のおでこに手を当てる。
「熱い」
 万が一と思って日本から持って来た体温計を脇にはさむ。

 37.4度。
 やっぱりね。

「もう帰ると思って気が抜けたんだな〜 うわ〜 動くとダルーい」
 朝食では紅茶用のお湯にポカリスエットの粉を溶かして飲み(こんなものを用意して来た自分に感心する)甘くないラスクのようなものを少しだけ食べた。

 壊れた体とスーツケースを引きずって集合場所に行くと、おばさん達が、
「チーズ工場で買ったチーズの容器から水がもれてる!! 出発前に水を抜いた方が良い!!」
 と騒いでいる。

「大丈夫かな?」
「タオルで包んでビニール袋を2重にかぶせたから、もれても平気だよ」
「偉い!」
 私は小声でDちゃんにささやく。
「水よりおばさん達の方がイヤ!」

 このキンキン声。
 具合が悪いんだから勘弁して。
 話しかけられないように遠くに離れる。

 バスで空港へ。
 搭乗手続きに時間がかかって中に入るのが遅くなり、30分ほどしか自由時間をもらえなかった。大慌てでお土産屋に行く。

 実は旅行前に、Dちゃんのお母さんから、
「お土産はチョコレートが良いな」
 という電話をもらっていた。
 おそらく、
「手軽に買える物を」
 という配慮だったのだと思うが、とうとう最終日まで美味しそうなチョコレートに巡り合わずに来てしまった。

 1軒目のチョコはいまいち。でも自分たちのために After(アフター) Eight(エイト)(日本でも売っているチョコ)を買った。会計の時、イタリア人らしい店員さんに、
「ナントカカントカ ticket(チケット) ナントカカントカ」
 と言われる。

 はて?
 ボーッとしていると、
「Are(アー) you(ユー) Japanese(ジャパニーズ)?(あなたは日本人ですか?)」
「Sì(スィー).(はい)」
「トージョーケン」

 いや、チケットの意味は分かるが、ここで券を出す意味が分からない。仕方なく貴重品入れをふところから引っ張り出し、搭乗券を出す。するとピッ、ピッと機械で処理して、After(アフター) Eight(エイト) を袋に密封した。今は飛行機の中に持ち込むものに対してうるさくなっているから、
「これは平気ですよ」
 という証明をしてくれたのだろう。

(どうでも良いけど、このチケットの会話、言ってる人間の国籍と言語がしっちゃかめっちゃかだな)

「のりはここで待ってて」
 熱のある私を気遣って、Dちゃんだけが2軒目に走る。
 しばらくして戻って来た。

「あっ、トリノのチョコレートだ!」
 トリノは昨年冬季オリンピックが開催された、北イタリアの都市である。
「ああ、良かった。トリノはチョコレートで有名なんだよ」
「行ってないけどね」

 ところでこのチョコレート、箱ごとざくっと大きな袋に入れられているだけで、密封されてはいなかった。お店ごとに会計の仕方が違うのだろうか? よく分からない。とにもかくにもお土産が見つかって良かった。

 体のダルさが極限に達していたため、飛行機に乗り込んだらすぐ爆睡、グーッ。出発が遅れたらしいが(うっすら目を開けたらまだ飛んでいなかった)気にせずグーッ。食事が来たら一応起きて、半分だけゆっくり食べ、また水にポカリを混ぜて飲んでグーッ。

 眠ってばかりいたおかげで、行きより帰りの方があっという間だった。飛行機の中が退屈な人は、熱を出してみると良いかもしれない。
 おすすめはしないけど。
posted by 柳屋文芸堂 at 11:21| 【旅行記】南イタリア旅行記 | 更新情報をチェックする