2009年09月27日

ぬか漬け日記(その7)

   五月十日
 初心に戻ってきゅうりだけを漬けるつもりが、ついあれもこれもと欲が出て、にんじん半分・みょうが三片・オクラ十本も入れることになる。きゅうりも諦めず、二本。オクラは下ごしらえで黒い部分を削っていたら、一本深く切ってしまい、種が見えるようになってしまった。ここにぬかがはさまるとやっかいなので、塩をかけてパクッと食べた。うん、これも美味い。しかし口の中に独特の苦みのようなもの(えぐみ?)が少し残る。この味、漬けてもこのままだろうか。煮たりゆでたりすればなくなるけど…… 他のオクラは無事で、九本がぬか床行きとなった。

 ぬかをかき混ぜ、まず底の方にきゅうりとにんじんを入れる。それを「一階」とし、ぬかを軽くかけ、「二階」部分にオクラとみょうがを入れる。折れないよう丁寧に。おお、全部収まった! 一度にこんなに作れるのか、と感心する。

 ぬかは入れ物の半分くらいしか入っていない。最初、少ないように思ったが、野菜を漬けたりかき混ぜたりするにはこれくらいがちょうど良いようだ。

 実家にあったぬか床は、直径・高さとも五十センチ程の円筒形で、いつも上の方までたっぷりぬかが入っていた。あの大きさなら、混ぜるのに困ったりもしなかったのだろう。今回買ったぬか漬け初心者用セットを見るまでは、あのでっかい入れ物がないとぬか漬けは出来ないと信じていた。あんなものが台所を占拠したら、身動きが取れなくなってしまう。無理、無理。そう諦めていた。

 今使っている入れ物の大きさは、食器棚や冷蔵庫の片すみに置けばじゃまにならない程度だ。思いのほか沢山漬けられるし、二人暮らしならこれで十分だろう。

 大きなぬか床に、多種多様な野菜が大量に漬かっている様子を思い浮かべると、夢みたいでうっとりするけど……(誰が食べるの?)

 ぬか床は室温に置いた。明日が楽しみだ。
posted by 柳屋文芸堂 at 12:47| 【エッセイ】ぬか漬け日記 | 更新情報をチェックする